この夏は自分自身が悩んでいたこともあって、普段読むことのない恋愛本を読み漁りました。恋愛啓発系やhow to本の類いは、今まで避けてきていたジャンル。苦手意識があったけれど、自分の恋愛を客観視するいいきっかけになった。
いやむしろブースターになったかもしれない。
読み物としておもしろいからオススメする3冊。
悩んでるくらいならつべこべ言わずに読みな、女子共よ。
(いくらか贔屓目です)
生き抜くための恋愛相談/ 桃山商事
ネット上の連載で有名な恋バナ収集ユニットこと"桃山商事"、女性からの恋愛相談にのる"失恋ホスト"という活動をしていて、今までよくあったズバッと切り捨てるタイプのゴマブッコや、DJあおいとは全くの別路線!ズバッと言わない、恋愛の悩みに一つひとつ論理的に紐解いていく。それが新鮮でめちゃくちゃおもしろく、目から鱗。コラムのテーマも話づらいけど皆気になるでしょ?読みたいでしょ?って感じのもの。
# 付き合う前にセッ○スの誘い…「友だち→セフレ」は昇格?降格?
# 先にセッ○スしちゃうと、なぜ恋人関係になれないの?
# 彼氏いるけど「コレジャナイ感」別れず解決できる?
# イケメン好きでもないのに…「妥協しろ」と言われるのはなぜ?
などなど、オススメです。
モテとか愛され以外の恋愛のすべて (文庫ぎんが堂) / 桃山商事
桃山商事さんの最新作が文庫本になってました。息つく間もなく読み切る!桃山商事の業界用語ならぬ、コトバ遊び的な部分もたくさんあって、こんなに言葉を操れたらさぞ楽しいだろうなって思った。圧倒的語彙力で、読んでて愉快。超文系なのに、どこまでも論理的思考なのだ。
ネットcakesでの連載が書籍化された、NEO恋バナ。ただの恋愛相談の枠をこえてると思う。例えば、食を通じて盛り上がることを"コミニュケーション•オーガズム"とさらりと言ってみたり、飲み会などの場で男性を褒めたり、お酒を注いだり、気持ちよくさせることを"ぬきぬきしてやらなきゃいけない"って批判ぎみに言ったり。
日本語では翻訳できない"フラート(flat)"という言葉についての考察など、名付けられていない男女関係とか、ザワザワ感。
全部説明しきれないけれど、おもしろい対談が満載です。
こういう目線で物事をみれたらもっとたのしいし、余裕持てるだろうなって。
cakesでの連載記事、
なぜオフィスでラブなのか (POSSE叢書 004) / 西口想
直球ストレートなタイトル。ですが、別に不倫や浮気だけを題材にするものではない。欧米に比べて圧倒的に多い日本の職場恋愛について、昭和から平成にかけての、恋愛小説をもとに著者が考察、紐解いてゆく。紹介されるのは11冊の小説。様々な形のオフィスラブがある。著者の両親も職場恋愛だった。(私は両親の馴初めなんて聞きたくないが)
読んだことのある小説はありますか?
綿矢りさの『手のひらの京』と津村記久子の『カソウスキの行方』はぜひとも読んでみたい。
以上の3冊を紹介してみました。
最近映画化された、角田光代の『愛がなんだ』をいれるか迷ったけれど、アラサーの同年代には賛否が別れるだろうなと思い、やめました。じれったくてイライラするしさ、マモちゃん(主人公の片想いの相手)。でも話のあらすじをすっぽり忘れてしまっても、登場人物の名前を覚えてる小説って、ある意味で名作なのかもしれない。夏目漱石のこころのような。
みなさんの、おすすめ本ってありますか?
秋に向けて教えてください。